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【2024/03/19 13:18 】
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 懲りずに登場。crestaです。


虚無だけを望んだ~


 装いも新たに下巻を加えて再チャレンジだ!


終わる世界、終わらない夏休み ~芹沢和也の終末~』(上巻)
終わる世界、終わらない夏休み ~桜井深優の終末~』(下巻)
(↑Amazonに断られたのでアソシエイトじゃないです)

著:あきさかあさひ(ファミ通文庫)





やっぱりネタバレあるかも





あらすじ

 ク○ス・チャンネル
と1行で終わらせるのはアレなので、

 世界が滅亡するまであと四日。
主人公・芹沢和也はそんな状況でも学校に通っていた。
同じく学校に姿を見せる大舞都亜美・桜井深優と共に、
3人は世界を滅亡から救う手段を探すこととなる。

 そんな中、和也は神出鬼没に現れる少女・星野留美の言葉によって
この世界が四日間のループを繰り返していることに気付く。
果たしてループの真相とは。滅亡の真相とは。星野の正体とは…?
3人は終わらない夏休みを抜け出し、終わらない世界を迎える事は出来るのか。



感想

 クロ…
いえ、やっぱね、ダメっすわ。どうしても引き摺られます。
シーンの一つ一つであのゲームを思い出しちゃって、
この本とは関係無いけど涙ぐんだりしてました。


 上巻は世界の謎的なモノがメインで、正直どっかで見たような話でしたが、
下巻は『生きれ』というメッセージをダイレクトに発信するような方向に。

 但し、熱血方向には進まず、世界を救うという志とは裏腹に
メイン3人の本心が実は後ろ向きなのは面白いところでした。
最終的にはそれがあんまり生かされてない気もしましたが、
下巻は独自の展開で進行する為なかなか面白かったです。

 また、下巻の主人公は上巻での脇役・深優であり、これは中々斬新。
途中からはいつの間にか和也視点になってたりもしますが、
あえてメインヒロインの亜美じゃなく、深優の心理描写で進むのは高ポイントでした。


 で、類似ネタについては作者ももう狙ってやってますよね。章タイトルに
終末の過ごし方』とか
ビューティフルドリーマー』とかあります。

 ネタ被り自体は置いておくとして、本作におけるテーマ性。
要するに「がんばって生きていこうぜ」なんですが、
このへんは下巻にて大いにアジテーションされていたと思います。
実際に物語中で演説してたりするんですが。

 そのダイレクトさはさておき、
作者の伝えたい事は十二分に伝えられている作品なのではないでしょうか。
そんな感じのテーマがお好みならオススメかもしれません。


 SF要素が入っているということで、トリッキーな伏線とかに期待しましたが、
星野留美の正体くらいで他は特に無かったと思います。
ちなみに正体は上巻で出てたというスーパーなオチ。

 これ予想出来たら凄いです。
犯人は殺人事件が起こる館へ行く途中のタクシー運転手、みたいな。

 あと、世界の謎とかはサッパリ放置。
このへんはキニシナイのがお約束です。


 何か見た展開や、ループ物特有の同一文章ループとかもあり、
ザクザクと読める話でもありました。2冊で80分くらい。
この軽さは逆に利点でもあるとも思います。テンポは上々。
セカイ系の話が好きな人ならボチボチ楽しめるんでないでしょーか。
逆に、「あのゲームのパクリじゃねーかFU○K!!」という人には今イチかも。


 ってことで、いまだにセカイ系の意味が分からないcrestaがお送りしました。
それではでは。
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【2006/10/17 17:45 】
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